主任の挨拶と学科紹介

「めざすのは、都市を支えるシビック・デザイナー」

 都市・地域や国土全体のデザインを考えるのが本学科。安全で活力のある都市空間をカタチにして、それを維持することを学びます。人、そして社会のために仕事をしたいという目標をもつ人々が集う学科だけに、自由な発想でアイデアを出せる、そして責任感の強い学生にきてほしいですね。

2017年度学科主任 鈴木 善晴 


都市環境デザイン工学科で何を学び、何を目指すのか?

 法政大学デザイン工学部都市環境デザイン工学科は、2007年に工学部の同名の学科から転換する形で開設された比較的新しい学科ですが、さらにさかのぼるとその前身は2001年まで工学部にあった土木工学科です。土木工学は、中国の「淮南子(えなんじ)」という本の中にある「築土構木」が起源となっています。これは、「君子は人民のために基礎を作って家を立てる」というような意味です。また、土木工学の英文名は「Civil Engineering」です。「Military Engineering」に対応した言葉で、軍事ではなく「民生のための施設構造物などの計画・設計・建設のための工学」です。欧米では、意匠系のデザインを除けば都市計画はもとよりビルなどの計画・設計・施工も「Civil Engineering」の範疇です。

 近年、わが国では社会の基盤整備も進み、都市環境工学・土木工学の分野においても、自然や生態系との共生など環境との調和が重視されるようになり、社会から要求される技術者としての資質にも大きな変化が生じてきています。このような背景を踏まえ、新しい時代を担う技術者を育成するという方針で新学部新学科のカリキュラムが編成されています。したがって、従来型の構造物を中心とした「ものつくり」の能力という枠組みを越え、広い視野と豊かな感性・創造力を育むことを目標としています。

 本学科の具体的な学習・教育目標は、「都市や国土の成り立ちを理解し、必要とされる社会基盤(構造物などを含む)を設計・建設・整備する手法を習得し、われわれの生活を守るための防災技術ならびに自然生態系等との調和を図りながら環境を保全・再生する知恵をもつ技術者を育成すること」という表現でまとめられますが、これを表すキーワードとして、「都市プランニング」、「環境システム」、「施設デザイン」を掲げることとしました。これらを系と称して、科目群を組み立てています。この3つのキーワードが「都市環境デザイン工学科」という名称の基礎ともなっています。目指すところは「欧米系のCivil Engineering」+「環境保全・防災工学」といってもよいかもしれません。

 本学科の学習・教育プログラムは、日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けています。そのため、本学科の卒業生は全員「技術士補」という国家資格が取得でき、4年後には「技術士」の受験資格が得られます。土木建築分野における実際のプロジェクトでは技術責任者が技術士でなければならないなど、「技術士」は技術者にとって大変価値のある国家資格です。その他にも、本学科の学習・教育プログラムを通じて様々な技術者資格が取得可能となっています。詳しくは「JABEEと技術士の資格」および「取得可能な資格」をご参照ください。