デザイン工学研究科 都市環境デザイン工学専攻
都市環境デザイン工学科では、卒業研究をベースとしてさらに高度な学術的研究を行いたい学生や、技術者としてより高い素養を身に付けたい学生のために、大学院(デザイン工学研究科 都市環境デザイン工学専攻)を設置しています。
大学院における授業や研究活動を通して、物事を論理的に考える力や本質を理解する力をさらに磨くことができるだけでなく、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力など、社会で活躍するうえで必要不可欠な様々な基礎的素養を習得することができます。そのため、職種によっては、就職時の条件として大学院修士課程修了を前提としているところも少なくなく、国公立大(理工系)では通常8割以上の学生が大学院進学を選択しています。
長い人生の中のたった2年間ですが、そこで得られたものは一生涯の財産となるはずです。本学科では、一人でも多くの学生に即戦力として社会で活躍して欲しいとの思いから、大学院(デザイン工学研究科 都市環境デザイン工学専攻)へ進学することを強く推奨しています。
本学科在学生へのメッセージ -「大学院進学のススメ」
現在、関連業界では、公務員・民間企業を問わず差別化がますます進み、高学歴を要求する法人が多くなりつつあります。本学科では学部卒業のみで就職するのでなく、大学院(デザイン工学研究科 都市環境デザイン工学専攻)に進学することを強く推奨しています。
大学院は、一つの研究に対してじっくり腰を落ち着けて取り組むことができる場です。そこで培われたスキルは、社会に出て役立つものが数多くあります。例えば、大学院では、研究のバックグラウンドを調査し、そこにある課題や問題点を抽出する調査・分析能力が身につきます。卒業研究では1年弱という短い期間のためこのような時間を十分とることは難しいですが、大学院では研究の方向性を定めるための調査・分析に多くの時間を割きます。社会に出てから仕事を行う上で、この調査・分析能力は非常に重要なものですが、大学院に進学すれば、先輩の大学院生や指導教員からこれらのスキルを学ぶことができます。
国公立大(理工系)では通常8割以上の学生が進学を選択していますが、彼らは就職で有利となるだけで進学するわけではありません。研究の面白さや上記のようなメリットを感じるからこそ進学するのです。大学で十分な経験を積むことなく未熟なまま就職するよりも、大学院でひとまわり成長してから社会に出る方が、自分に自信を持ってより主体的に仕事に取り組むことができ、即戦力として周りからも信頼されることでしょう。
例年、自分自身がどのような仕事に就きたいのか、どのような仕事に向いているのかよく分からないまま就職し、数年も経たないうちに挫折(退職)してしまうケースも散見されます。周囲に流されてただ漫然と就職するのではなく、大学院の2年間で自分自身の適性を見極め、自分がしたいことは何か時間をかけてじっくり考える。社会に出る前にそのような時間を持つことは、その先の人生にとって大きな意味があるのではないかと思います。
経済的な問題もあるかもしれませんが、年間の学費は学部が約151万円であるのに対して、大学院では93万円であり、学部の学費よりも60万円近く低額となっています。また、ティーチングアシスタント(授業補助の学内アルバイト)、学生支援機構の奨学金(大学院の成績次第で全額免除・半額免除となる場合あり)、本学独自の奨学金(成績優秀者対象の給付金)などの制度もありますので、ぜひ一度、大学院への進学を検討してみてください。
なお、デザイン工学研究科では、学部での成績が優秀な学生に対して、筆記試験を免除し書類審査や面接試験のみで合否を決める推薦制度「学内特別推薦入試」および「学内推薦入試」を設けています。前者の場合は就職活動を平行して行うことも可能ですので、就職か進学かで迷っている場合も積極的に出願してください。
デザイン工学研究科の教育理念・方針
学生の受け入れ方針(アドミッションポリシー)
デザイン工学研究科は、デザイン工学に関わる専門職業人と高度な研究能力を有する研究者の養成を目指しています。建設や製造に関わる現場環境並びに業態が多様化し、国際化している現代にあっては、専門分野に特化した人材以外に、多様な教育履歴を有する幅広い人材が必要とされています。創造性を高め、相互に切磋琢磨する教育環境としては、多様な学生が一堂に会していることも重要であることから、デザイン工学研究科(都市環境デザイン工学専攻)では次に挙げる7種の入学制度を設けています。
- 一般入学制度
- 学内推薦入学制度
- 学内特別推薦入学制度
- 一般推薦入学制度
- 社会人特別入制度
- 外国人学生特別入学制度
- キャリア 3 年コース制度
教育課程の編成・実施方針(カリキュラムポリシー)
デザイン工学研究科の目的は「総合デザイン力」を身につけた高度な専門職業人や研究者を社会に輩出することにあります。これを実現するため、研究科および各専攻は、学生が自ら問題を見出し、自ら解決策を探求し創造していけるよう、以下のような特色を備えた教育課程を編成し、実施しています。
- 学部・大学院一貫教育カリキュラム
- 複数コース制
- スタジオにおけるデザイン教育
- 実務教育科目と学内外実習科目
- 自主的活動に対する単位認定
- 成績評価の公正化・公開制
学位授与の方針(ディプロマポリシー)
デザイン工学研究科では、次の7項目にわたる素養や能力の獲得を学位授与の方針として掲げています。これらの素養と能力を獲得し総合デザイン力を身に付けたデザイン工学研究科の修了生は、貴重な社会的人材として、多様化・複雑化した新しい時代における国際社会の困難な要請にも十分に対応していけるものと考えています。
- デザイン目標の発見とそのコンセプトを設定する能力 -「企画・立案能力」
- 高い個別専門技術を組み合わせデザインする能力 -「デザイン能力」
- 問題を幅広い観点から捉え、解を自主的・継続的に見いだす能力 -「問題解決能力」
- デザインの社会的責任を理解し、不測の事態にも誠実に対処する姿勢 -「職業的倫理」
- 人類の遺産である歴史と文化を理解する素養 -「歴史と文化への理解」
- 地球環境の視点から、持続可能な社会づくりに貢献できる資質 -「地球環境への理解」
- 研究・企画内容を論理的に記述し、口頭で発表し討議する能力 -「表現・伝達能力」