都市プランニング系の研究活動
本学科の都市プランニング系は、「都市デザイン研究室」「景観研究室」「社会空間情報研究室」の3研究室で構成されており、都市・景観計画、都市・地域計画学、空間分析、リモートセンシング、都市設計などの研究分野で、それぞれ最先端の研究を行っています。
本学科の4年生は、全9研究室のいずれかの研究室に配属され、それぞれの研究室の教職員および大学院生とともに、大学4年間の集大成である「卒業研究」に着手します。卒業研究の成果は「卒業論文」としてまとめられ、毎年2月に行われる卒業論文審査会において、研究成果に関するプレゼンテーションおよび審査が行われます。また、特に優れた研究成果は、土木学会などの学協会が主催する対外的な学会で国内外に公表されています。
都市デザイン研究室
高見 公雄(Kimio TAKAMI)教授 芸術学修士
都市デザインが目指すべき方向とその実施方法に関する研究
美しく、ふさわしいまちづくり
都市に集中する人口の受け皿として、量的な充足に追われてきたまちづくりは、大きな変革点を迎えています。今後、総人口が減少へと転じていく中で、これまで造ってきた都市を適切な規模に集約し、その質を向上させていくことが求められています。美しく快適な都市を造るための取り組みは全国の市町村などで続けられてきてはいますが、その目標や方法は未だ不透明と言えます。
当研究室では、都市デザインを広い概念で捉え、気候風土や地域の持つ地形的要素等と都市基盤、土地利用の調和など、その場所にふさわしく、そして美しいまちづくりの内容と方法について研究しています。
景観研究室
福井 恒明(Tsuneaki FUKUI)教授 博士(工学)
(1)都市・地区のイメージ形成に関する研究
(2)景観まちづくりの制度や体制に関する研究
(3)土木史・都市史研究
(4)都市の持続再生に関する研究
都市戦略として景観を考える
拡大・成長の時代が終わり、都市や地域の姿が、それを支える仕組みとともに危機に瀕している現在、都市計画や公共事業に対するニーズは都市の活力の維持や新たな魅力の創出、顕在化へと向いています。これに対応するには、個別の都市や地域のありようを丁寧に理解すると同時に、その特質を活かす戦略や方法を総合的に考える視点が必要です。
景観研究室ではそうした問題意識に基づき、公共空間や構造物のデザイン、景観計画や関連制度などのプランニング・マネジメント、景観の認識・評価・歴史など、良好な地域景観の創出・保全の考え方や手法について研究しています。
社会空間情報研究室
今井 龍一(Ryuichi IMAI)教授 博士(工学)
(1)国土空間の計測・管理手法の研究
(2)都市活動の分析・見える化の研究
社会空間情報研究室
私・今井龍一は、建設コンサルタントの日本工営(株)の「産」、国土交通省の「官」、東京都市大学および法政大学の「学」の経験を元に、社会空間(国土空間・都市活動)の計測・分析を鋭意推進しています。
安心・安全で快適な生活を送るために、私たちの国土空間をどのように計測して管理するのがよいでしょうか?ヒトやクルマなどの都市活動(交通実態)をどのように分析・見える化するのがよいでしょうか?これら資産を継続的に活用した都市経営をどのように推進していくのがよいでしょうか?
本研究室では、多くの関係者で共通認識をもって社会空間(国土空間、都市活動)の現状を知る、潜在する事象を発見する、将来を予測する、諸課題への対策を講ずるための技術やマネジメント手法のテーマに取り組んでいます。