研究室の活動紹介

安全な橋を作り、守る

 現在大きな問題となっている地球温暖化防止対策のーつに、構造物の長寿命化があります。当研究室では、橋を中心に、鋼構造物の寿命を支配する劣化現象である金属疲労を主な対象として、疲労設計法、溶接継手の疲労強度とその改善法、疲労き裂の補修、既設構造物の耐力評価、橋梁のモニタリング、維持管理システムの合理化などについて研究しています。以下に最近取り組んでいる研究課題のいくつかを紹介します。

●ボルト締めストップホール法で補修した疲労損傷溶接継手部の疲労強度評価法:疲労亀裂の先端にストップホールと呼ばれる円孔を開けて、さらにそれを高力ボルトで締め付ける補修方法です。このような補修により、疲労損傷を受ける前よりもさらに高い疲労耐久性を実現できます。

●鋼桁橋梁の主桁・横桁交差部の疲労強度評価方法:この部位は、主桁からの力と横桁からの力が作用する2軸応力場になるとともに、せん断応力の影響で応力の作用方向が変化します。このような複雑な応力場での疲労強度評価法の確立を目指しています。

工夫を重ねて製作した2軸疲労試験機

溶接継手部の応力の流れ


研究室活動の特徴(学生による研究室紹介)

 鋼構造研究室では、重要な社会資本の一つである橋梁などの鋼構造物を合理的に設計し、長期間安全に維持するための基礎的な研究に取り組んでいます。特に、溶接継手の疲労破壊に関する研究を活発に行っています。研究の手法は、モデル試験体を用いた疲労試験や、有限要素法を用いた応力解析などです。大変と感じることもありますが、それだけに成果が得られた時の達成感は格別です。

 毎年恒例の夏合宿では、2泊3日で卒業研究・修士論文の中間発表、さらに初秋に行われる土木学会全国大会の発表練習を行います。中間発表は一人15分間程度で、先生から研究内容や今後の研究の進め方についての指導を受けるほか、仲間の発表について互いに質疑応答を行います。2日目の夜の親睦会(飲み会?)では、学年の枠を越えて楽しんでいます。その甲斐あって、合宿以降は研究室が一層アットホームな楽しい雰囲気になります。


Steel Structure and Maintenance Engineering

We are studying fatigue strength, life extension, and maintenance strategies of steel structures such as bridges. Examples of our recent research projects are as follows.
●Fatigue strength evaluation of a fatigue-cracked welded joint that was repaired by the Bolting-Stop-Hole-Method: In this repair method, a stop-hole drilled on the edge of a fatigue crack is tightened using a high-strength bolt. This method allows for better fatigue durability than the original state of the joint before the fatigue-crack appeared.
●Fatigue strength evaluation of the connection between the main girder and a lateral beam of a steel girder bridge: In this connection, bi-axial stresses occur due to interaction between the lateral beam and the main girder, and the principal stress direction changes due to the moving load. We aim at establishing a fatigue strength evaluation method for the connection in such complex stress situations.